楽器日誌
【修理レポート】キーボード CP-40！
こんにちは！岩﨑です。
不定期更新の電子楽器修理レポート、今回はステージピアノCP-40 STAGEの修理依頼をいただきましたのでご紹介させていただきます。
YAMAHA CP-40 STAGE
2013年に発売され、現在はCP88/CP73等にモデルチェンジされています。
キーボードでありながら電子ピアノと同等の88鍵GH鍵盤を搭載し、ピアノらしいタッチと弾き心地を実現。さらにレイヤー/スプリットボタンやホイールによる演奏効果など、ステージ使用向きの多彩な機能を持ったまさに「ステージピアノ」と呼べる1台です。
今回の依頼内容は、特定の「シ」の音量が小さい との事。ご購入から数年経っておられる様子ですので、タッチセンサーの不良などでしょうか？確認していきましょう。
こちらがお預かりした1台。重量16.3kgということで結構重いですね。非力な岩﨑だと腕だけでは持ち上げられませんでした笑
まずは症状確認、全ての鍵盤を打鍵して発音を確かめますと、確かに特定のシの音だけ音が弱い？と行った感じ。該当の鍵盤だけ強弱をつけて連打して、センサー不具合による発音不良がないか確かめます。
あれ？どれだけ連打しても指の強さに反応して音も変化します。この感じ、センサー不具合ではなさそうですね。お客様にお話しを伺ってみると、「隣の鍵盤と音階を繋げて弾いたりするときに症状が発生する」との事。
ファ、ソ、ラ、シと続けて弾いてみます。すると、シの鍵盤だけタッチが重く感じます。
鍵盤の動きに注意して改めて鍵盤を連打。少し連打すると、「ギシギシ」といった感触とともに極端に鍵盤の動きが鈍くなりました。
よく使用する真ん中のオクターブでしたので、鍵盤パーツの消耗により動作が劣化して、他の鍵盤よりタッチが重くなっているため、相対的にシの音だけが弱く発音されてしまっているようです。さらに打鍵時に「カラカラ」と小さな異音も。分解して鍵盤パーツの交換を行います。
これが新品の鍵盤。真空パックされています。フレームとの視点にグリスを塗って、交換！鍵盤スプリングの位置も少しずれていたようなのでこちらもセットし直しておきます。
鍵盤パーツを交換することでタッチが改善し、スムーズに動くようになりました！発音不良も起こりません！またスプリングも取り付けし直したことで打鍵時の「カラカラ」も収まりました！
音が弱いからと言って、一概にセンサーの故障が原因という訳ではないんですね〜。物理的に動く部分の多い電子ピアノ系だからこそ発生する不具合でした。
ご依頼とブログ掲載のご協力、ありがとうございました！
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電子ピアノ/エレクトーンの故障ってどんな事？
よくあるのは鍵盤やペダル周りの故障。演奏の際必ず動かすため消耗がすすみやすく故障が起きやすい部分となっています。
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