卒業後は関東を中心に東京国際芸術協会管弦楽団、フィルハルモニア多摩等オーケストラ活動を中心にしながら吹奏楽団体へのエキストラ出演、ブラスアンサンブル活動等トロンボーン奏者としての活動の他、ジュニアオーケストラの指揮者、各小、中、高等学校の吹奏楽部外部指導者、島村楽器ミュージックスクールトロンボーン科講師、東京音楽学院専門学校トロンボーン科講師等、後進の指導にも力を入れてきた。

2021年4月より出身地である島根県出雲市に戻り、家業である出雲大社のお土産店を継ぎながら、トロンボーン奏者、指導者としても活動も続けている。

今回は、ヤマハ・ゲッツェン・ウィルソンの3機種のレビューをしていただきました！それでは早速見ていきましょう！

YAMAHA（ヤマハ）　YSL-825

約10年の開発期間を経て、こだわり抜かれたYAMAHA(ヤマハ)Xeno最上位モデルです。
「YSL-825」はイエローブラス製のベルにゴールドブラス製の抜差し管を採用しています。イエローブラスの明るく張りのある音色とゴールドブラスの豊かな音色は程良い抵抗感と吹奏感で演奏の表現をより良いものとしてくれます。

講師コメント

「良い意味でこれまでの僕が吹いた事のあるヤマハとは違う系統の、上質で深みがあり、柔らかく豊かな響きの楽器です。ダイナミックな音量感を持ち、幅広い演奏表現にもしっかりと応えてくれる器の広さを感じます。

抵抗感は強く、音の立ち上がりも少し遠いため、ストレートに音が出るというよりは、しっかりとした息を吹き込むことで力強く反応してくれる感じ。スライドや抜き差し管にもゴールドブラスが使われており、F管の巻きも独特に見えます。そういった素材や構造の工夫でこれまでにない豊かで力強い響きと強めの抵抗感につながっているのではないでしょうか？

音のレンジの幅は広く、大編成バンドやオーケストラで求められるようなフォルテッシモにもしっかりと対応できます。ピアノで吹く際も安定感のある音が出せますが、弱音でも息の量が必要な点は注意。温かい息をしっかりと楽器に入れる必要があります。軽い息にレスポンス良く答えるというよりは、しっかりと息を吹き込んでダイナミックに鳴らしたい楽器ですね。

経験の浅い方よりも中級〜上級者向けで、音色も柔らかいためポップスよりもクラシックの曲調にマッチすると思います。少ない編成ではなく、吹奏楽の大編成やオーケストラ奏者の方、楽器に豊かな音量感を求める方にもオススメです。」

YAMAHA(ヤマハ) YSL-825 商品詳細ページはこちら！

GETZEN(ゲッツェン)　3047AFR

アメリカで創設されたゲッツェン社は金管楽器専門メーカーとして幅広く知られています。アキシャルフローバルブ(セイヤーバルブ)のトロンボーンと言えばゲッツェンを想像される方も多くいるほどです。

「3047AF」はアキシャルフローバルブを採用することにより、F管への息の流れをスムーズにし、軽やかな吹奏感を得ることできます。

講師コメント

「ベル素材にはレッドブラスが使用されていて、いわゆる「赤ベル」らしい豊かかつ温かみのある音色。中〜上級の経験者の方は勿論、比較的扱いやすくて音の立ち上がりもそれなりに早いので、初級から脱した位の方にもオススメできるゲッツェントロンボーンの定番モデルですね。

使用されているアキシャル・フローバルブにより、息の通りが非常にスムーズです。F↔︎B♭の切り替えの際も吹奏感の変化が少なく、吹き心地にムラがないためどのポジションでも変わらない感覚でコントロールできるので、奏者のストレスがなく自由度が高いのも良い点。

ピアニッシモからフォルテッシモまで、バルブの特性とも相まってどのレンジでもストレスなく演奏できますし、低音からハイトーンまでムラなく安定して演奏することができます。個人的には幅広い曲調を扱う吹奏楽プレイヤーの方にオススメしたいです。

音のレンジの広さを活かして様々な編成に合わせてコントロール・対応が可能。初級〜上級者の方まで、吹奏楽は勿論、幅広い音楽ジャンルに使える楽器だと思います。」

GETZEN(ゲッツェン)　3047AFR 商品詳細ページはこちら！

Willson(ウィルソン) TA411LYB

最高品質を維持し続ける為に長年培ってきたノウハウを継承し、近年の最先端技術やアイディアを兼ね備え、常に最高峰を目指しています。満を持して完成したシンフォニック・トロンボーン。
伝統的な製法と最高峰の技術とが融合した現代の銘品です。ウィルソントロンボーンは全ラインナップに「ロタックスバルブシステム」を標準装備しています。

講師コメント

「前2本と比べると特徴の異なる楽器ですね。吹き心地は軽く、明るくパリッとした華やかなサウンドです。少ない息でもなってくれるため、比較的初心者の方からでもオススメできそうです。楽器の重量も軽いので、女性の方でも扱いやすいと思います。

搭載されているロタックスバルブは気密性が高く動きもスムーズ。息通りもよく、管の切り替え時の吹奏感も快適でストレスなく安定した演奏ができます。レスポンスがよく幅広い表現が可能で、特にピアノ域でのコントロール性が高く、少ない息でも綺麗に音を鳴らすことができます。反面フォルテッシモの際は息が多すぎると音が荒れてしまうので、奏者側で意識的にコントロールする必要があるでしょう。

吹奏感が軽やかで鳴らしやすい楽器のため、初心者から上級者の方まで幅広く対応できる楽器だと思います。オーケストラというよりは、吹奏楽や小編成のアンサンブルなどに向いていて、特にマーチなどの明るい曲調にはピッタリです。また、レスポンスの良さを活かして、クラシックだけでなくビックバンドやジャズでテナーバスを吹きたい時にも使えそうです。」

Willson(ウィルソン) TA411LYB 商品詳細ページはこちら！

今回のトロンボーンレビューは以上です。それぞれ異なる良さをもった3本の試奏となりました！コメントと動画が皆様の楽器選びの参考になれば幸いです！！

それぞれに違った個性があり、奏者によって感じ方や好みの音色も異なります。まずはご自分でも試奏して違いを体感いただくのが楽器選びの第一歩です！

また、とりあえず楽器を持っていみたい・・・という方には特価商品や中古楽器もおススメです。

↓人気モデルやレア物、お買い得な中古楽器など、アツタ楽器で試奏できるトロンボーン在庫リストはコチラ！